狐兎の雑記帳

あまり歌えてない、歌ってみたの人の雑感。

犬派?猫派?

今週のお題「犬派? 猫派?」

猫派、かなぁ?

小さい頃、飼うことを憧れていたのは猫だ。
小さく愛らしいふわふわしたいきものが自分の傍らでにゃぁにゃぁ鳴いている様子を想像するにつけ、いつかはそんな暮らしをしてみたいなぁとぼんやりと憧れていたものだ。

そして、犬という存在は、小さい頃の私にとってあらんかぎりの勢いで恐ろしいもの、であった。
三十年余り前、犬と言えば番犬という印象が強かった。可哀想に、重い鎖に繋がれた番犬たちは、家の外の小屋のなかで独り寂しく夜通しの番に就き、近づくものには警戒心剥き出して吠えかかる。散歩に出ようものなら、周囲の敵を警戒し続け、隙有らば噛みついてやろうと虎視眈々、狙いを定めているもの……



……という、非常にアホらしい勘違いをしていたのである。小さな頃の私は。

実際、大人になってから猫を飼う機会に恵まれたが、お猫様はあんまり鳴かれなかった。
にゃー、とも鳴かないお猫様は、傍らにじっとしていることも余り無く、いつも好き勝手に自分のやりたいことを、お猫様がやりたいようにやっていらっしゃった。
仕事をしているとパソコンのキーボードに無遠慮に座り込み、なんだい頭でも撫でてやろうかと手を伸ばすと、ついと顔を背けて部屋から出ていってしまう。まあ、それがまたいいと思う飼い主にやってみせている辺り、飼い主が悦ぶツボをしっかと心得ていると云えなくもない。流石、お猫様。

また、お犬様に至っては、今、我が家で飼っているパピヨンをムツゴロウ氏よろしく可愛がりまくっている。
躾れば無闇に吠えることは減らせるし、無条件に愛嬌を振り撒く様子は頬が緩まざるを得ない。
散歩に出れば誰かに会える期待が風船のように膨れ上がり、歩く様子はうきうきと可愛らしく、終始しっぽは振りっぱなし。はーかゎぃぃ……


番犬?中飼いしているからか、誰に対しても警戒心少なく、直ぐにシットからのダウンを見せて、とてもとても幸せそうですよ?ほとんど吠えることはありませんし。
唯一吠えるのは玄関のチャイム。だーれか来たーーー!とまぁ、嬉しそうに喋っている感じ。怖さ零。


ただ、どちらがより好みか、と天秤にかけたときに、は、ですよ?

最初からにこにこすり寄ってくる子も可愛らしい。けれども、いつもはつん、とお澄まししているのに、プライベートになるとデレ……あ、いや、可愛らしい一面を覗かせてくる子の方が、やや天秤が傾くかな、と。

相手と一緒に居たいけれど、なにもかも拘束するのは好き、じゃないと思うので。

なので結局。

猫派、かなぁ?と。